練習会(ゆるセッション)

練習会の日でした。正式名は「ゆるセッション」のもよう。

その名の通り、ゆるゆる進行な会でした。

オーナーのかたはお料理上手で、果物のジュースは手絞り、パンも温かくてふかふか、添えられている苺ジャムもお手製でとてもおいしかったです。


ヴァイオリンだけでなく、ギターやフルートを奏でるかたも集まっており、様々な楽器の組み合わせによるアンサンブルも聴けました。

アコースティックギターって、優しい音がするんだなあ。聴き惚れました。


ヴァイオリンは、私たち夫婦と小学生の男の子ひとり以外は上級者さんで(Tさんの友人でピアノの先生をされているかた+Tさん+学生オーケストラの経験者)、ポジション移動の激しい曲を、ばんばん合わせていました。

チェロの経験は浅くても、もともとジャズベーシストのオーナーさんもかなり上手くて、ジュースを飲みつつ、自分たちの出番をおびえながら待つ、私と夫。

発表会なら1曲弾き終えたあとに緊張も解けるのだけれど、今回弾く曲は5曲あるので、最初から最後まで気が抜けず。ゆるセッションなのに私たちにはゆるくないという……。

でも、チェロと演奏する機会なんてほとんどないから楽しかったな。

ピアノの先生をされているTさんの友人・Sさんが、「アンサンブルが終わると寂しくなりますね」とおっしゃっていたけれど、そういう気持ちになることって、確かにあると思う。

否、私にとってそれは弾きこんだ曲に限るけれども。


ヴァイオリンの入ったアンサンブルは、ホストである先生がまとめていて、最初に通しで演奏したあとに先生からのアドバイスがあり、それらを踏まえて、その箇所あたりから最後までを再度弾くといった感じに進みました。

弾きかたは違えども、他のパートとの兼ねあいに関する教えが多かったように思います。


一番心配だった「水上の音楽」は、Tさんもいたからか、問題なく弾き終えられました。

演奏直前、Tさんと、「ここが……」「ここですね……」と早弾き部分を眺めてみたり。

「諦めずにいきましょう」とTさんがいってくださって、心強かったです。


「ラルゴ」「アヴェ・ヴェルム・コルプス」「G線上のアリア」も私的には滞りなく終了。

ただ、最後の締めくくりに弾いた「カノン」は、私+夫+フルートのかたの3人で1stを弾いたのだけれど、譜面台が1台だったからか、楽譜の前半ページがよく見えず、数回、落ちてしまいました。

アンサンブルでは複数人で1台の譜面台を使い、自分のものではない楽譜を使うことが多いので、そういったことにも慣れていけたらいいな……。

また、私の楽譜はボウイング記号が大量に書いてあったり、指を変えて弾く音に印がつけてあったりと、その汚さが安心するためのおまじないのようになっているところがあって、ひとさまの、まっさらで美しい楽譜を使っていると不安に押しつぶされそうになる……。

加えて、弾きはじめ・曲調が切り変わる時の合図がわりのブレスや、最後、楽譜から顔をあげ、メンバーの動きを確認しながらのゆっくりとしたボウイング。

レッスンで教わっても何度もこうした場で弾いても、なかなか慣れません。


それにしても。ヴァイオリンを5年弾いてきて、できるようになったことも確かにたくさんあるけれど、上級者さんが演奏している姿を見ると、私たちは初級者なんだな、としみじみ感じます。

どこまで弾けるようになるのか自分でもわからないし、弾けない曲を多く残したまま、演奏技術の限界はやってくるだろうけれど、弾きたいと思う曲を1曲でも多く弾けるように、ひとりの、あるいは、誰かとの演奏を楽しめるように、できるうちに、できる限り、がんばりたいです。


へこみもしたけれど、それ以上にモチベーションがあがったので、今日は筋肉痛の身体に鞭打って、1時間強だけれど練習しました。

(私はヴァイオリンケースを背負って2時間以上移動すると背中が筋肉痛になるらしい)

カイザー1番を40分、ハ短調の音階と分散和音を20分。

残りは舞曲。久しぶりだったので、ボウイングを確認しながらゆっくりと。


新しい教則本へ移った際に、篠崎教本を持ち運ばなくてもいいよう、これから、カイザー部分のみをコピーして、薄い冊子を作ろうと思います。

旅行に行くよりも、計画を立てたり、準備をするほうが好きな性分なので、こうした作業にわくわくしてしまいます。

篠崎くん(たびたびページの端に登場する、昭和感たっぷりな青年)とは、今後とも末永いおつき合いが続きそう。