ヴァイオリンレッスン

ヴァイオリンレッスンの日でした。

通常、私たちのレッスンは2週に1度に調整しているのだけれど、今月中旬に練習会があるので、月の前半に集中して2回分のレッスンの予約をとり、練習会で弾く曲をざっと見てもらうことに。

「ラルゴ」以外は取り組んでいた曲とはいえ、4年前に弾いた「アヴェ・ヴェルム・コルプス」はすっかり忘れてしまっているし、昨年以降弾いていない「水上の音楽」は早弾き部分で指が回らなくなっているしで、1週間、時間をかけてさらったけれど、レッスンまでに前の状態に戻せるか、かなり不安でした。

発表会という舞台で、完璧ではないけれどもそれなりに完成させたと思う曲だけに、変なプレッシャーを感じてしまったりも……。

それぞれの曲、とくに「水上の音楽」は時間が経っているとはいえ、たくさん練習した曲なので、指を動かしているうちに思いだしてきました。

ボウイングは確認せずとも自然と腕が動くし、弾きこんだ早弾き部分から最後にかけても暗譜していたのが残っていて、楽譜から視線がはずれてしまっても弾き終えられました。

指板を確認せずにいられないところ、それによって音符を見失うところ、記憶だけで弾くところ、音程が不安定になるところ、よく注意されていたところ。

過去をなぞったかのように何もかもが変わっていなくて、不思議な感じ。

でも、思いだしたからといって前と変わりなく弾けるかといえばそんなことはなく。

むしろ、苦手だった部分がよりいっそう酷くなっているような気がする。

過去の自分よりも弾けていないことに落ち込み、焦り、レッスン直前まで練習に励んだのでした。


レッスンは「ラルゴ」「カノン」「アヴェ・ヴェルム・コルプス」「G線上のアリア」を各15分、残りを、いちばん心配な「水上の音楽」に割り振ってみてもらいました。

いつもレッスンでは緊張してしまうのか、家で弾くよりも弾けないことがほとんどなのだけれど、今回はさらに弾けず……。

萎縮しているからか、音量もかなり落ちているみたいで、先生から「ゆずさん、もっと大きく弾いていいですよ」と、何度か指摘されました。

(家ではもっと大きな音が出せていたのにと、夫に不思議がられる……)

間違えるたびに集中が途切れて。注意事項に思考がいくと指がもつれて、どんどんどつぼにはまる。

「水上の音楽」も伴奏パートと早弾きの旋律パートがぴったり合わせられなかったり、旋律をひきたてるための弾きかたができていなかったりで、何度も合わせ直しました。

「今回の会ではいちばんの難曲ですね……。失敗しても大丈夫なので、自分のテンポ感を信じて自信を持って弾きましょう」と先生。私のテンポ感なんて、最も信じられないよ……。

自分の音に籠もらず、他のひとの音を聴きながら演奏することだったか、音を見失ったときに、他のひとの音を手がかりに復帰することだったか、どちらなのかは忘れてしまったけれど、そうしたことは場数を踏んで覚えるしかないのだそうな。

こうした機会に慣れていってもらえたらと先生はおっしゃっていました。

私たちは参加しないけれど、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」もリストに入っているので、それがいちばんの難曲になるのではと聞いてみたところ、パートごとの縦を揃えるのは、「水上の音楽」のほうが難しいとのこと。

チェロパートも難しいので、当日は、先生がヴィオラでチェロパートと同じ旋律を合奏するそう。

私たちも安定してないし、チェロも難しいしで、いろいろな不安要素があるんだろな。

「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を弾くのは上級者さんだろうし、確かに、そういう意味でいちばんの難曲(不安曲?)はこの曲なのかも。


次のレッスンは1週間後。

しんなりしている場合じゃないや。

すこしでもちゃんと弾けるように、また明日からがんばろうと思います。

(でも、今日はレッスンも含め、4時間弱ヴァイオリンを弾いて腕が痛いので、正直、休みたい)

この焦燥感、発表会前に感じるそれと同じだ……。こうした行事を、楽しめるようになりたいな。