ヴァイオリンレッスン

貧血ぎみで全身冷え冷え。お腹も痛くて、練習を終えたあとはレッスンに出掛ける直前まで、電気毛布にくるまっていました。

「ふへへへ、しょうがないよ、休んじゃおうよ」と囁く心の悪魔を追い払って出発。行くのだ。


♪発表会の曲決め

「今日はTさんも来ていて、レッスンだったんですよ」と先生。

Tさんは一昨年、昨年と発表会で一緒に曲を弾いてくださった上級者さんです。

(高校生の頃からヴァイオリンをはじめ、白本5巻をとうに終えているそうな)

Tさんはレッスンで「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を弾いているとのこと。

その話題に乗り、私たちも発表会の候補曲をみてもらうことに。

持ってきた楽譜は、「皇帝・第2楽章」と「G線上のアリア」。

「このあたりとか難しそうかな、弾けるかな」と楽譜を眺めつつ夫と相談しあっていたところ、先生が、「弾いてみましょうか?」と演奏してくださいました。

先生のミニコンサートみたいで、なんだか嬉しい。

「皇帝・第2楽章」を弾く先生の左手を凝視したのだけれど、ポジション移動が多そうな……。

(先生いわく、この曲はポジションを移動したほうが音質がしっくりくるのだとか)

また、1stがメインテーマを弾く間に2ndが伴奏、2ndがメインテーマを弾く間に1stが伴奏、といった感じに進むようなのだけれど、この伴奏の部分、苦労しそうだな、私……。

とくに1stは細かい動きが多く、2ndより難しいのだそうです。

でも、私たちのレベル的には大丈夫のようで、きっと弾けますよといっていただけました。

続いてふたつめの候補、「G線上のアリア」。

先生が弾くと、憂いがあって美しい曲だなあ。

美しいあまり、「やっぱり私には無理かも……」とネガティブな気持ちがむくむく。

アンサンブル練習会で弾いた際に楽譜に弓記号や変え指を書きこんでいたので、「あれ? 練習したあとが。この曲、弾いてみましたか?」と先生に聞かれました。

弾いてみたけれど、拍を数えるのが難しく、辻褄が合わなかったりで弾けていないと答えたら、「この曲は4拍子なんですが、8拍で数えるといいんですよ」と、先生が歌いながら手拍子を打ってくださいました。小節からはみだした音も綺麗に収まる感じ。

この曲を発表会で弾くとしたら、チェロとヴィオラ部分をピアノが担当することになるみたい。

先生がそらでチェロパートの冒頭をピアノで弾いてくださったのだけれど、ピアノの優しい音と合わせるのもいいな、いいな。

「皇帝・第2楽章」も「G線上のアリア」も綺麗な曲で、弾いてみたい。迷う……。

私たちにとって勉強になるのはどちらでしょうか、と先生に尋ねたところ、どちらもいいと思うけれど「G線上のアリア」は生徒さんに弾けるようになってもらいたいな、と先生がおっしゃったので、今年は「G線上のアリア」に挑戦することに。

アンサンブル練習会でも取り組もうとしている曲なので、弾きこむ機会に恵まれそうです。

選曲中、今年の発表会は合奏曲だけ参加し、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の2ndを1年がかりで学びたいとも考えていると打ち明けたところ、先生は、2ndはこんな感じですねと冒頭部分を弾いてくださいました。

む、難しそう。1年かけても無理かも……。

「難しい部分は奏法を変えてもいいし、おふたりなら大丈夫。1年もかけなくても弾けますよ」

と先生に励まされたので、この曲もすこしずつ練習してみようかな、と思いかけています。

原曲の楽譜で弾いておいたほうがのちのちアンサンブルしやすそうなので、

今度、おすすめの楽譜を先生に教えてもらうことになりました。


♪変ロ長調音階・アルペジオ

・ロングトーン、2個ずつスラー、「バグダッドの酋長」と同じくアレグロの刻みの3種。


♪曲のポイントをまとめた練習曲


♪バグダッドの酋長2(A.Boieldieu)……合格

2nd

・1stのレドシラシーシーと2ndのレドシラシーシーの弾きかたが統一されておらず、受け渡しがうまくいっていない。

・レドシラシーシーを繰りかえすたびに音がダレてしまっている。

・ひとつめの重音の直後の小節(12小節目)の音はfが持続している箇所なので強く弾く。

・G線で指を移動させる際、指をずらしているためグリッサンドのような音になっている。根もとからしっかり指をおろす。

・最後のシ♭(G2)の音が各々で異なっているので揃えること。

・あとはひたすら重音練習でした。レ+シ♭(1拍休み)ミ♭(人差指)+ラ(中指)(1拍休み)レ+ファ(1拍休み)シ♭を慣れるまで繰り返して弾いて、レ+シ♭・レ・ミ♭(人差し指)+ラ(中指)・ド・レ+ファ・シ♭と楽譜通りに戻す方法。いつもと違う指遣いがはいると混乱します……。

重音、完璧には弾けないままだったけれど、おまけで合格をもらいました。

でも「ゆずさん、低弦が響くようになってきましたね」とほめられました。


♪ト短調音階・アルペジオ


♪夢(Hohmannより)……合格

・ほぼいいけれど、スラーの切れめ(小節が変わる時)に音が途切れて聞こえるので、クレッシェンドを足し(弓のスピードをあげる)、推進力をつけて次の小節へと繋げる。

・息を詰めている感じがするので、ブレスを意識。すべてそうするわけではないけれど、ダウンで息を吸い、アップで息を吐くイメージで。(この曲の場合は2小節ごとに息を吸う感じに)


♪アリア(J.Senaille)

・移弦が多い部分、弓のコントロールに注意する。

・レガートなので、16分音符になっていても弓をたっぷりと使う。

・fの強拍はアップを意識し、響きを強く。


レッスンを終えたあと、先生から「ゆずさんは低弦がよく鳴るようになりましたね」とあらためてほめられました。

楽器が弾きこまれてきたのかな、ゆずさんの楽器は新しいんでしたっけ、と聞かれたので、楽器の内部を覗きこみ、「1923年……?」と製作年を伝えました。

たぶん弾きこんでくれたのは前の持ち主で(左手があたるショルダー部分のニスが薄くなっているので、たくさん弾いたのだと思う)、私の弾きかたが改善されてきて、本来の音が出てきているのかも。

そういったところ、「きっと(前の持ち主とゆずさんの)両方ですよ」と先生がいってくださって嬉しかった。

このヴァイオリンの相方だと胸を張れるよう、これからもがんばりたいです。