アンサンブル練習会
月に一度のアンサンブル練習会、今回の目標は、「主よ、人の望みの喜びを」の1stをきっちりと弾くこと。
家で練習したものの、アンサンブル用の曲ゆえ当然ながら主旋律ではない箇所があって、こんな感じでいいのかなー、合わせられるかなーと若干の不安を覚えつつ、へーにゃ・へーにょ・へーにゃと弾いていた状態。
(擬音がおかしいですがsskさんなら、ああ、あの部分か、とわかってくれるはず……)
リズム音痴人間による、ひとりよがりな練習では破滅を招きかねないので、ここ数回は、夫に1stを合わせてもらいました。へーにゃ・へーにょ・へーにゃ。
私「ああ、練習会の日だけでいいから、先生のヴァイオリンのウデが欲しい……」
夫「まーた、そんなことを……」
私「でも、そうなったら、先生のほうは突然ヴァイオリンを弾けなくなってびっくりだよね!」
夫「え? それって交換なの? でも、取りかえるなら頭もゆずになるわけだから、先生、ヴァイオリンが弾けなくても『なんだかできなくなっちゃったー、まあいっかー』って思うだけだよね」
私「え? 頭まで変えるの!? ああ、でも、そうか、楽譜を読むために頭も必要か……」
って、いやいや、それ、もはや別人ですやん、もろ先生ですやん!
くだらない逃避とノリつっこみをしているうちに練習会当日となりました。
今回は、夫も初めて参加します。
♪若い翼(呉泰次郎)
何から弾きますか、とsskさんに聞かれ、いちばん易しくて確実に弾ける曲からいきましょうと「若い翼」からはじめることに。
sskさんと私とで1st、夫が2ndで通し。
1回目から、割と合いました。
「もうすこしはやめに弾いたほうが弾きやすいかな?」と夫。
sskさんも同意見だったので、2回目はすこしはやめに。
ぴったり綺麗に合わせられたので、あっさり終了。次の曲へ。
♪カノン(J.Pachelbel)
まずはメトロノームを60に合わせ、全員で同じパートを弾きました。
が、途中からどんどん速くなってゆく……。
たぶん、65前後くらいになっていたのではないでしょうか?
終わりのほうはメトロノームとずれちゃいましたね、ないほうがいいのかもという意見のもと、メトロノームを止めて2回目。
パートも1stをsskさん、2ndを夫と私とでわけることに。
おおむね、綺麗に揃いました。
が、45から46小節あたりで、メトロノームがないとsskさんも夫も(もちろん私も)リズムが曖昧になるもよう。
メトロノームよ、ふたたび。
それまでsskさん持参のメトロノームを使っていたのですが、3人ぶんのヴァイオリンの音にも負けないくらいの音量がでる、電子ピアノのメトロノームに変えました。
今度は1stを夫、2ndを私、3rdをsskさんと、独りだちスタイルで。
ずれても落ちても構わず最後まで弾ききろうと決めて、通しました。
私がE部分の裏拍で戸惑う場面もあったものの、sskさんと夫の音に助けられながら、気持ちよく最後まで弾けました。
ああしてみようか、こうしてみようか、とあれこれ試行錯誤しつつ、同じ曲を何度も弾くのは、なんだか楽しいです。
♪小休止
集中していたからか「カノン」がひと区切りついたところで疲れが。
ひとまず、休憩を入れることにしました。
sskさんが持ってきてくださったパンや私が持参したお菓子をつまみつつ、雑談。
お互いのレッスン事情について情報交換したり、sskさんにビブラートの仕組みを教わったり、夫の楽器とsskさんの楽器を弾きあったり。
前回の練習会でsskさんの松脂の美しさに衝撃を受けましたが、今回はsskさんの先生の優しさに心打たれた私です。
sskさんの通う音楽教室のレッスンルームを借りている都合上、sskさんの先生は、この練習会の存在をご存知なのだそう。
たびたび、どんな曲を弾いているのか、尋ねられるのだとか。
そしてそのたびに同じ曲目を口にしなければならないsskさん。
変わらない答えに先生は、「他の曲も入れてみてはいかがですか? こんな曲はどうでしょう」と楽譜を探してくださったこともあるそうなのです……。
sskさんの先生、優しいな、生徒さん思いだな。
私の知らないところで練習会に心を配っていたかたがいたなんて、嬉しいです。
でも、お弟子さん(sskさん)をながながとつきあわせてしまい、申し訳ないような気持ちも。
♪主よ、人の望みの喜びよ(J.S.Bach)
本日のボス敵です。
まずはメトロノームに合わせ、全員で1stを弾きました。
通し終えたあとに、sskさんから「4分音符+8分音符のスラー部分は、他の小節の速度を考えるともっと速く弾くのでは」と指摘を受けました。
「あ、本当だ、そうですね」と頷く夫。
(その横で、いかにも理解できた風に頷く私)
私と夫は2連符(8分音符+16分音符ふたつ)の弾きかたも違っていたようで、「自己流の解釈なんですけれど、最初の音を2拍で、16分音符の部分を1拍で弾いています」と解説してくださるsskさん。
(その向かい側で、いかにも理解できた風に頷く私)
「でも、この拍子でわけると、8分音符は2拍の3分の1くらい短くなるかな、と」と夫。
(その横で、ふむふむと考えこむふりをする私)
カウントがとれるひとがふたりいると、話し合いも建設的になるんだなあ……。
sskさんはこの曲を別所でアンサンブルしていたことがあるので、sskさんの弾きかたで進めることに。
もう一度通す前にメトロノームのテンポをすこし落とそうと、夫と速度を相談。
sskさんが「100くらいが弾きやすいですよ」と教えてくださったので100に設定し、夫と私とで1st、sskさんが2ndで通しました。
この速度、ちょうどいいなあ……。
途中、危うい部分はあったようですが、拍を数えられるひとがそれぞれのパートにいるからか、予想していた以上にきちんと合いました。
終了時間も迫ってきていたので、「カノン」を3パートにわけて通し。
最後は楽しく弾ける曲を、とsskさんが提案して、「若い翼」を。
弾き終えたあともわずかに時間が残っていたので「主よ、人の望みの喜びを」も。
さきほどよりも綺麗に合わせられました。
カウントをとること、周囲の音を聴くことはアンサンブルにおいて大切なのだと、今回の練習会で、あらためて感じました。
練習会は3時間ほど。短い時間ではないのに、あっという間に過ぎたなあと夫。
カノンも3パートにわけて弾くとやっぱりいいね、とにこにこ。
仕事の都合上、練習時間がなかなかとれないため毎回の参加は難しいけれど、楽しかったので、これからも時々加わりたい、とのことでした。
次回、「主よ、人の望みの喜びよ」の1stを、ひとりで弾ききれるのか、私……。
家で夫に2ndを弾いてもらいながら、練習したいと思います。
練習会の帰り、ヴァイオリンケースを背負ったまま寄り道をしていたら、背中が筋肉痛に……。
火曜日のレッスンに向け、生まれたての子鹿よろしく、ぶるぶるふるえつつ練習に励む月曜日。
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