アンサンブル練習会後
19日はsskさんとのアンサンブル練習会の日でした。今回で5回目くらいです。
夫は参加が難しそうなので、今日もひとり新宿へ向かったのでした。
毎回、sskさんが通う音楽教室のお部屋を安い価格で使わせてもらっています。
広く、明るくて、ボウイングしやすいのはもちろん、譜面台、メトロノームつきの電子ピアノまで完備。ありがたいです。
まずはいちばん易しそうな「若い翼」から。
2ndを練習してきたとはいえ、おおいに不安が残る状態だったため、10分ほど時間をもらって必死に自己練習(一発目、事故練習と変換されました)に励みました。
危ういままではあるけれど、アンサンブル会でいつまでもひとりで弾いているわけにもいかず。
とりあえず1stをsskさんと合わせました。
「若い翼」は刻みが多くでてきて、弾いているうちに数がわからなくなってしまうのだけれど、sskさんも時々戸惑ってしまうようでした。
1stが旋律を弾いているあいだは2ndが刻み、1stが刻んでいあいだは2ndが旋律を弾くといった感じに進む曲なので、2ndなき1st練習は単調で混乱しやすいのかもしれません。
戸惑いのみえる箇所はほんの1、2箇所なのですが、パートをわけて合わせるとそこからすこしずつ綻びはじめ、加えて、不安定かつ余裕のない私の2ndが修正もせず破滅ロードへと突っ走る……。
(BGMは虎舞竜の「ロード」でお願いします)
前半は合わせられたので、刻みの多い後半さえ乗り越えられたらなんとかなりそう。
そこで、刻みの多い部分を繰り返して練習しました。
慣れてきたところで、あらためてパートをわけて通し。……合った! 合ったよー。
合奏しながら、楽しいなあ、アンサンブルっていいなあ、と思いました。
楽しすぎて、あと10回くらい合わせたくなりました。
私の2ndが安定すれば、もっとかっちり合わせられると思うので、引き続きがんばりたいです。
(できれば次は、ぜひ夫に弾いてもらいたい)
「若い翼」がひと段落ついたところで「カノン」へ。
sskさんが持ってきてくださったメトロノームの打刻を60に設定し、1stで合わせました。
「カノン」は多少の慣れがあるからか、sskさんの演奏をメトロノームがわりに使っているからか(たぶんこっちかな)
「若い翼」にくらべて、sskさんの音を聴きながら弾いているように思います。
sskさんの音、以前とくらべてなんだか繊細になったような気がする。
音が小さいとかそういうことではなく、澄んでいて、音のしっぽが綺麗に響いている感じ。
基礎練習をていねいにこなすとこんなふうに弾けるのかな。
いつも通り、同じパートで弾くぶんには、問題なし。
続けて、sskさんが1st、私が2ndで通し。
私には「カノン」をひとりで弾くと必ずずれる箇所がふたつほどあって、先生にもレッスンで集中的にみてもらったのだけどなかなか直りません。
なぜかずれた直後のつじつま合わせ(つまりはごまかし)ばかりがうまくなってゆく……。
今回もやはりずれが生じて、崩壊とまではいかなくてもどことなく不完全燃焼な出来映え。
最初から最後まできっちり合わせるって、難しい。ちゃんと弾けるようになりたいな……。
「カノン」を弾いたあとは、お茶を飲みつつひと休み。
互いに持ちよった「主よ、人の望みの喜びよ」の楽譜を見せあいました。
弦楽アンサンブルの会で配布された4重奏バージョンと、曲集に載っていた2重奏バージョン。
同じかなと思ったのだけれど、よくよく見れば拍子も違うし、音も違う。
見比べて、1stと2ndの役割が途中で入れ替わる(=1stが弾ければ2ndへの応用が利く)
4重奏バージョンに挑戦しようということになりました。
あとはsskさんが目標に掲げていたクラシックソムリエ検定についてのお話や、私が苦手なリズムについて、大人が学べる教室があるならぜひ通ってみたいといったお話(裏拍がとれていないようなんです、といったところ、「ああ、カノンで引っかかっているところも、まさに裏拍ですもんね」と納得される……)、子供のころの音楽歴や、通っていた学校の音楽環境(sskさんの通っていた小学校は音楽に力を入れていて管弦楽部もあったそう)、あの頃にもっと音楽を学んでおけばよかったですねといったお話等々。
衝撃的だったのは松脂でしょうか。
sskさんも私もベルナーデルを使っているのだけど、sskさんの松脂は、傷がほとんどなくて美しいのです。
対して私の松脂は、縁のところどころにちいさな欠けがある。
「なんでこんなに違いが……。そもそも、この傷はどうしてついてしまったんだろう……」
考え込む私に「弓元にある金具が松脂に当たるとできるんですよ」とsskさん。
つまりこの傷は、私が松脂塗布時に弓を粗雑に扱っている証。
楽器をていねいに扱うよう気を配ってきたつもりだったので、軽くショックを受けました。
でも、確かに私、楽器本体はとても大切にしているけれど、安価だった弓を、多少適当に扱っているところ、ある……。
これからは、弓と松脂にも優しくあろうと思いました……。
休憩が終わったところで「G線上のアリア」を弾くことに。
指遣いはあまり複雑でもないのだけれど、小節をまたいだ音が多々あって、カウントをとるのが難しい曲です。
sskさんの楽譜には、数字がこまかく振られていました。
メトロノームが拍子ごとに鳴った時に、どの音を弾いていれば正しいのか印をつけたのだそう。
私が同じことをしても、混乱しそう……。
sskさんの考えかたや取り組みかたに、時折、驚かされます。理数系、すごい。
そんなわけでカウントはsskさんにお任せし、1stを合わせてみたのだけれど、最後の、16分音符と32分音符がいり混じった旋律がすっきり弾けず。
16分音符の感覚のまま弾いてしまうと字あまりな俳句のようになってしまう。
このおたまじゃくしとそのおたまじゃくしとあのおたまじゃくしが消えたらうまくいくのにな。
かといって、修正液でぐりぐり塗りつぶして駆逐するわけにもいかないので、sskさんと首を傾げつつ、ごまかしごまかし最後まで弾いて、なんとなく終了。
1stを綺麗に合わせられるよう、もうすこし練習を続けることになりました。
残った時間は「若い翼」をもう一度弾いて(やはり、とても楽しい。あと9回くらい弾きたい)、「主よ、人の望みの喜びよ」の前半を確認するようにゆっくり合わせました。
「G線上のアリア」を弾いたあとなので、「カウントしやすい」「弾きやすい」「さらう場所もすくない」と「主よ、人の望みの喜びよ」、絶賛の嵐。
いっそ「G線上のアリア」はなかったことにしてこちらに力を傾けたい……。
技術にこころもとない私はひとり1パートで合わせるのが苦手なのだけれど、この練習会では、無理なくアンサンブルを楽しめています。
ゆるやかな速度ではあるものの、できることがすこしずつ増えていっていると感じられるのは、sskさんが進行ペースを合わせてくださったり、時間をかけ、根気よく練習につきあってくださっているおかげだと思います。
これからもこんなふうにのんびり続けて、「若い翼」のように、合わせられる曲をすこしずつ増やしていけたらいいな。
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