7/8ヴァイオリンと4/4ヴァイオリンのサイズ比較
かなり以前にウェブログに載せていた、7/8と4/4のヴァイオリンを比較した画像を見つけたので、こちらのウェブログに転記しておきます。
当時、ネットで知り合ったヴァイオリン弾きさんに「どんな感じか、教えてほしい」といわれ、撮った写真です。
(2枚目の写真は夫が撮ったのだけれど、影が映ってしまっているような……)
上が夫が使っていたヴァイオリン(355ミリ・4/4サイズ)で、下が私が使っていたヴァイオリン(345ミリ・7/8サイズ)となります。
現在は、夫も私もこの頃とは違う、フルサイズのヴァイオリンに買い換えましたが、351ミリ、353ミリと小さめの楽器を選びました。
買い替えの際、標準より小さくあることをいちばんの条件にあげたのは、この頃愛用していたヴァイオリンが私にとって弾きやすくて、扱いやすかったから。
小柄で手が小さくても、標準サイズのヴァイオリンを弾いている方は多いし、努力や慣れによって克服できる問題だとも思うけれど、私自身、7/8でよかった、7/8が好きだと思うことがたくさんあったので、書き記しておきます。
7/8の定義
詳しくはわからないのだけれど、かき集めた情報や店員さんのお話から、4/4より小さく、3/4より大きいヴァイオリンが7/8となるのかな、と感じました。ボディ・345ミリ(4/4は355ミリ)、弦長・319ミリ(4/4は328ミリ)くらい。
355ミリ以下、351ミリ以上のヴァイオリンは、小さめのフルサイズとして扱われているみたいです。
345ミリ~350ミリのものが7/8となるそうなので、写真のヴァイオリンは小ぶりの7/8、なのかな?
(3/4と間違われたこともあるので、やはり小さめなのかも。ちなみに、今の楽器は7/8と間違われることが)
4/4に、大きめの楽器と小さめの楽器があるように、7/8でも、大きめの楽器と小さめの楽器があるようです。
4/4と比較
言葉で説明するより、写真を見たほうが早そう。
7/8の方がボディがやや細く、とても小さく見えますが、Photoshopで数値をつける際、2挺が同じ長さになるよう縮めてくらべてみたところ、ボディもネックも綺麗に重なりました。ほぼそのままの割合で縮小されているのかな。
7/8の好きなところ
身体にすっぽりとおさまるので、2、3時間弾いても身体が痛くなりません。
手が小さかったり、指が固くても、指板が短いぶん、無理に指を伸ばさなくとも弦を押さえられるのも魅力。
価格も、製作者が同じでも、フルサイズより若干下がることが多いのだとか。
逆に、下取り時は、「標準より小さいので……」と価格を下げられることも。
何より、この小ささ。どことなく愛らしいです。
少し困ったところ
どのお店にも、7/8サイズはひとつかふたつほどしか置かれていませんでした。
(同様に、小ぶりのフルサイズも少なかったです)
7/8をつくっているメーカーもありますが、それでも4/4の数には敵いません。
胴が小さくなるぶん、音量が落ちるという通説もあるようです。
店員さんがおすすめの7/8を出す時は、「7/8なのに音が大きいんですよ」という言葉がつきました。
4/4でも音色や音量が様々なように、音の大きな7/8もあるようには感じられましたが、選択肢が少ない……。
あとは、ケースやアクセサリーの問題もあります。
4/4用につくられているケースは7/8には大きく、ほんの少し、がたつきます。
私は、ヴァイオリンの形にくり抜いたフェルトを縫い合わせ、ケース内に敷き詰めて厚さを補っていました。
(そうして手をかけたり、工夫を凝らすのは、楽しかったです)
写真を見てふと気づいたのだけれど、7/8の顎当ても小さいような。3/4用?
フルサイズに近い7/8なら大丈夫かもしれないけれど、3/4に近ければ顎当ても制限される可能性も。
(ペグ、テールピース、弦は、4/4と同じものを使っていたと記憶しています)
それらデメリットを補ってありあまるほどに、弾きやすくて可愛らしい、7/8。
見かけたら、ぜひ手にとってみてくださいね。
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